2. 寒いシーズンにジムが重要な理由
① 怪我を防ぐための基礎トレーニング
寒い時期は筋肉の柔軟性が低下します。そのため腰を痛めたり、寝違えたり、関節に痛みが出たりと体の不調が増えてきます。左右上下、均等に負荷を与える筋トレは、柔軟性を取り戻すのに最適です。まず十分軽い重量でストレッチ感覚のアップを行い、筋肉の可動範囲を広げていきましょう。徐々に重量を増やしていけば、体が温まって、高重量のセットも怪我無くこなすことができるでしょう。夏の暑い時期には挙がらなかった重量が扱えるようになるとさらにやる気が出ます。
競技選手は、シーズン中はハードなトレーニングや大会の準備に追われ、つい細かい筋肉を鍛えることを後回しにしがちです。しかし、冬は「基礎力」を見直す絶好の機会。特に以下のようなエクササイズが怪我予防に効果的です。
• ヒップスラストやグッドモーニング
これらは臀部やハムストリングを集中的に鍛える種目です。下半身の安定性を高め、スクワットやデッドリフトのフォーム改善につながります。
例: グッドモーニングは軽めの重量で10~15回を3セット行い、柔軟性と筋力を同時に高めます。
• ツイストクランチ
腹斜筋を鍛えることで、腰回りの安定性を向上させ、デッドリフトやスクワットの怪我リスクを低減できます。
② 筋肉の弱点克服
普段のトレーニングではどうしても得意種目に偏りがちですが、オフシーズンは不得意な部位や種目に挑戦するのに適しています。
• 具体例:肩(三角筋後部)の強化
フロントプレスやベンチプレスに集中しすぎると、後部が弱くなりがちです。そこで、リアデルトフライやフェイスプルを取り入れましょう。リアデルトフライはケーブルマシンを使うと効果的です
• 弱点克服の方法
弱点部位に優先的に取り組む「プライオリティトレーニング」を行います。たとえば、肩後部のトレーニングをジム到着後最初に行うことで集中力を高め、成果が出やすくなります。
③ 新しいトレーニング種目の試行
オフシーズンは、新しい刺激を与える絶好のチャンスです。
• 例:フロントスクワット
通常のバックスクワットに慣れている人にはフロントスクワットを試すことをおすすめします。これにより、大腿四頭筋をより強調し、体幹の安定性も鍛えられます。軽い重量から始め、正しいフォームを重視してください。
• 例:インクラインプレス
インクラインプレスはスミスマシンを活用すると良いでしょう。
ベンチの角度は最初は低めに設定し、ベンチプレスに近いフォームで行います。慣れてきたら徐々に角度を上げて、顎ギリギリ(鎖骨辺り)にシャフトが降ろせる位置で挙上します。
いきなり重い重量は肩関節を痛める原因になります。軽い重量で肩甲骨周り、肩関節をしっかり動かしながら無理のない重量で行いましょう。
ベンチプレスやダンベルプレスでは鍛えられない胸筋上部、三角筋のバランスを改善し、コアを安定させる効果もあり、新鮮な刺激をもたらします。
3. 冬のトレーニングジム活用法
① 基礎代謝を高める筋トレメニュー

寒い時期は代謝が落ちることがありますが、筋トレで基礎代謝を上げることで脂肪が付きにくい体を作れます。
- 具体例:ピラミッドセット
ベンチプレスやデッドリフトで、最初は軽い重量で回数を増やし、徐々に重量を増やして回数を減らします。この方法は筋肥大と筋持久力を同時に鍛えるのに効果的です。
例: ベンチプレス40kg×15回 → 50kg×10回 → 60kg×5回。
② 有酸素運動で脂肪を管理
オフシーズンだからといって体脂肪を増やしすぎないよう、有酸素運動を取り入れましょう。
- 具体例:ランニングやエアロバイク
ランニングマシンで週3回、30分の軽いジョギングを行うだけでも体脂肪管理に役立ちます。筋トレ後に有酸素運動を行うと、脂肪燃焼効果が高まります。
③ ストレッチや体幹トレーニングの重要性
筋肉の柔軟性を保つことは、トレーニング効率の向上につながります。
• 具体例:ヨガ的ストレッチ
15分間のストレッチを取り入れるだけで、全身の柔軟性が向上し、筋肉のバランスが整います。
特に「ダウンドッグ」や「キャットカウ」などのヨガポーズが効果的です。
• 体幹トレーニング:プランクのバリエーション
プランクは基本の種目ですが、サイドプランクやプランクツイストを取り入れることでさらに効率的に体幹を鍛えられます。
4. 寒さに負けないメンタル強化術
① トレーニング記録をつける習慣
目標を達成するためには進捗を可視化することが重要です。
- 具体例:トレーニングノート
「何を何セット行ったか」「どの重量を扱ったか」など詳細を記録することで、やる気が維持しやすくなります。
② 目標設定の仕方
短期的な目標と長期的な目標を設定することで、モチベーションが向上します。
• 短期目標:3か月後にスクワット10kg増量
3か月後の達成を目指し、1週間ごとに小さな目標を設定。
• 長期目標:次シーズンの大会で記録更新
具体的な大会日程やコンディションをイメージすると目標がより現実的になります。
③ トレーニング仲間との交流

ジムでの交流は、寒い日でもジムに行くモチベーションになります。
- 具体例:ペアトレーニングやグループクラス
一緒にトレーニングする仲間を見つけることで楽しく続けられます。
まとめ
冬のオフシーズンは、自分の体と向き合い、基礎力を高める絶好のチャンスです。ジムを活用して怪我予防、弱点克服、新たな種目への挑戦を行いましょう。そして、寒さに負けないメンタルを鍛え、次のシーズンに向けて準備を整えることが大切です。この冬を「勝負の時期」として捉え、トレーニングを楽しみながら一歩ずつ前進していきましょう!